不動産の高価査定
不動産を売却するとき、「できるだけ高く査定してもらいたい」と考えるのは当然です。
同じ不動産でも、不動産会社によって査定額が異なることがあります。
しかし、「査定額が一番高い会社=一番高く売ってくれる会社」とは限りません。
高価査定を狙うためには、単純に高い金額を提示してもらうのではなく、その査定額にどのような根拠があるのか、実際にいくらで売れる可能性があるのかを確認することが重要です。
- 高価査定とは何か
- 不動産が高く査定されるポイント
- 高い査定額が出る理由
- 高すぎる査定額に注意する理由
- 高く売却するための不動産会社の選び方
- 査定前に準備しておきたいこと
この記事では、不動産の高価査定について詳しく解説します。
「自分の不動産はいくらで売れる?」と気になっている方は、ぜひ最後までご覧ください。

不動産の「高価査定」とは?
不動産の高価査定とは、一般的には周辺の相場や物件の特徴などを踏まえ、比較的高い査定価格を提示してもらうことを指します。
ただし、査定額は「その金額で必ず売れる」という意味ではありません。
国土交通省も、宅地建物取引業者が売却価格について意見を述べる場合には、その価格の根拠を明らかにする必要があるとしています。
取引事例など、合理的な根拠に基づいて査定することが重要です。
つまり重要なのは、「いくら高く査定されたか」ではなく、「なぜその金額なのか」ということです。
高価査定=高く売れる、ではない
不動産売却では、次の3つを分けて考える必要があります。
査定価格
不動産会社が「このくらいの価格で売れる可能性がある」と判断した価格です。
売出価格
実際に売りに出すときに設定する価格です。
成約価格
最終的に買主と合意して売買契約を締結した価格です。
「A社:4,500万円」
「B社:5,000万円」
「C社:4,800万円」
このような査定結果になったとしても、B社の5,000万円が最も良いとは限りません。
5,000万円という査定額に十分な根拠がなく、実際には4,500万円程度でしか成約しないのであれば、長期間売れずに価格を下げることになる可能性があります。
したがって、査定額と実際の売却可能価格を区別することが大切です。
不動産が高価査定される5つのポイント
1.周辺の成約価格が高い
査定において重要なのが、周辺で実際にどのくらいの価格で取引されているのかです。
国土交通省の「不動産情報ライブラリ」では、不動産取引価格情報などを確認できます。
周辺の成約事例を確認することで、「近隣ではどのくらいで売れているのか」「自分の不動産が相場より高いのか安いのか」を判断する材料になります。
単純に「近所で売り出されている物件の価格」だけを見るのではなく、実際の取引事例を含めて判断することが重要です。
2.立地条件が良い
不動産の価格に大きく影響するのが立地です。
- 駅から近い
- 複数の駅を利用できる
- 商業施設が近い
- スーパーが近い
- 学校が近い
- 病院が近い
- 幹線道路へのアクセスが良い
- 住宅需要が強い
好条件の立地であれば、購入希望者からの評価も高くなります。
また、同じエリアでも駅距離や周辺環境によって価格は大きく変わるため、「エリア相場だけ」で査定するのではなく、物件個別の立地条件を見ることが重要です。
3.建物の状態が良い
戸建てやマンションでは建物の状態も査定に影響します。
- 建物の築年数
- 建物の管理状態
- リフォーム履歴
- 修繕履歴
- 設備の状態
- 日当たり
- 間取り
- 建物面積
ただし、査定額を上げるために必ずリフォームすればよいとは限りません。
リフォーム費用をかけたことで売却価格が上がっても、それ以上に費用がかかれば手元に残る金額が減る可能性があります。
そのため、売却前のリフォームは費用対効果を確認してから判断することが大切です。
4.売却しやすい間取り・特徴がある
不動産は、単純に面積が大きければ高く査定されるわけではありません。
地域の購入需要に合った間取りかどうかも重要です。
例えば、ファミリー層が多いエリアなら3LDKや4LDK、単身者が多いエリアなら1LDKや2LDKなど、地域によって需要が異なります。
不動産会社が地域の購入者層を把握しているかどうかは、査定だけでなく、その後の販売活動にも関係します。
5.販売戦略を含めて査定している
本当に高く売れる不動産会社を選ぶなら、査定価格だけを見るのはおすすめできません。
重要なのは、「その価格で、誰に、どのように販売するのか」です。
例えば、「周辺の成約事例は○○万円」「想定購入層は○○」「この価格なら○○という販売方法が考えられる」など、具体的な販売戦略まで説明できる会社であれば、査定価格についても判断しやすくなります。
査定は売却のスタート地点にすぎません。
なぜ不動産会社によって査定額が違うの?
不動産会社によって査定額が違う主な理由は、査定方法や販売戦略、地域の成約事例の捉え方などが異なるからです。
同じ物件でも、査定結果が変わることがあります。
- どの成約事例を比較するか
- 現在の市場環境をどう見るか
- 物件の強みをどう評価するか
- 想定する購入層
- 販売期間の想定
査定額が違うこと自体は珍しいことではありません。
「一番高い査定額」の不動産会社を選ぶのは危険?
結論から言うと、査定額だけで不動産会社を選ぶのはおすすめできません。
高価査定の会社へ依頼したくなるのは自然です。
しかし、査定に十分な根拠がなければ、「高く売れると思っていたのに売れない」「問い合わせが少ない」「価格を下げる」という展開になる可能性があります。
そのため、「なぜその査定額なのか?」を必ず確認しましょう。
高価査定を受けたときに確認すべき5つの質問
不動産会社に査定を依頼したら、次の質問をしてみましょう。
「この査定価格の根拠は何ですか?」
最も重要な質問です。
周辺の成約事例、物件の特徴、市場状況など、具体的な説明があるか確認しましょう。
「実際にはいくらくらいで成約する可能性がありますか?」
査定価格だけでなく、現実的な成約価格について聞きます。
「販売開始価格はいくらをおすすめしますか?」
査定額と売出価格が同じとは限りません。
どの価格から販売を開始するのか確認しましょう。
「その価格で売れるまでの期間はどのくらいを想定していますか?」
売却には、価格・期間・販売戦略のバランスが重要です。
「この物件の強みはどこですか?」
その不動産会社が、物件の価値をしっかり分析しているか判断できます。
不動産を高く売るために査定前にやっておきたいこと
査定を依頼する前に、できる準備があります。
購入時の資料を準備する
購入時の資料が残っていれば、手元に準備しましょう。
- 売買契約書
- 重要事項説明書
- 登記関係書類
- 建物関係資料
- リフォーム・修繕履歴
査定や売却手続きがスムーズになります。
リフォーム履歴を整理する
いつ、どこを、いくらくらいかけてリフォームしたのか分かると、物件の状態を説明しやすくなります。
不具合を隠さない
雨漏りや設備故障など、物件に問題がある場合は査定時に伝えましょう。
売却時に重要となる事項を隠すことは、後々のトラブルにつながる可能性があります。
高価査定を目指すなら「査定方法」より「会社選び」が重要
高価査定を実現するためには、査定額だけを見るのではなく、不動産会社そのものを比較することが大切です。
地域の成約事例に詳しいか
全国規模のデータだけではなく、実際に売却するエリアでの取引実績が重要です。
売却を専門的に扱っているか
売買仲介だけでなく、売却に特化したノウハウを持つ会社か確認します。
査定額の根拠を説明できるか
高い価格を出すだけではなく、「なぜその価格なのか」を説明できる会社が望ましいでしょう。
販売方法を具体的に説明できるか
「広告を出します」だけではなく、どのような購入者を狙い、どのような販売活動をするのか確認します。
不動産の高価査定でやってはいけないこと
査定額だけを比較する
最も高い金額を提示した会社が、最も高く売れるとは限りません。
相場から大きく離れた価格で売り出す
価格が高すぎると、問い合わせが減り、売却期間が長期化する可能性があります。
複数社の説明を比較しない
1社だけの査定では、その価格が妥当なのか判断しにくくなります。
最初からリフォームする
リフォーム費用をかけても、その分だけ売却価格が上がるとは限りません。
高価査定と高値売却は別物
不動産売却で本当に重要なのは、高く査定されることではなく、最終的に手元に残る金額を増やすことです。
例えば、5,000万円で査定された不動産が4,500万円で成約するケースと、4,700万円で査定された不動産が4,650万円で成約するケースなら、後者のほうが実際の売却結果は良い可能性があります。
そのため、査定価格・売出価格・成約価格を分けて考えることが大切です。
不動産の高価査定なら、まずは複数の視点で価格を確認
不動産を高く売りたい場合、最初から1社に決めるのではなく、複数の不動産会社から査定を受けて比較する方法があります。
ただし、単純に査定額を比較するのではありません。
比較すべきなのは、「価格」+「根拠」+「販売戦略」です。
国土交通省の不動産情報ライブラリでも、実際の不動産取引価格などを確認できます。
取引価格は面積や前面道路などの個別要因によって変化するため、相場だけでなく物件ごとの条件を見る必要があります。
まとめ|不動産を高価査定してもらうなら「高い査定額」に惑わされないことが重要
不動産の高価査定を目指すなら、単純に「一番高い査定額」を選ぶのではなく、その価格で本当に売れるのかを見極めることが重要です。
- 周辺の成約価格
- 物件の立地
- 建物の状態
- 間取りや需要
- 査定価格の根拠
- 具体的な販売戦略
高価査定で重要なのは、「高い金額を出してもらうこと」ではなく、「根拠のある高い価格で、実際に高く売ること」です。
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