アパート売却の相場・方法・費用・税金を徹底解説|高く早く売るためのポイント

アパート売却の相場・方法・費用・税金を徹底解説|高く早く売るためのポイント

アパートの売却

アパートを売却するときは、「いくらで売れるのか」「今売るべきなのか」「仲介と買取のどちらがよいのか」など、さまざまな疑問が出てきます。

特にアパートは、戸建や自宅マンションとは異なり、土地と建物の価値だけでなく、家賃収入や入居率、収益性、融資条件なども売却価格を考える重要な要素です。
そのため、単純に近隣の売却事例だけを見て価格を判断すると、適正な売却価格を把握できない可能性があります。

この記事では、アパート売却を検討している方に向けて、売却相場の考え方から売却方法、費用・税金、売却の流れ、高く売るためのポイントまで詳しく解説します。

アパートの売却価格は、一般的な住宅と同じように土地・建物の価値が基本になりますが、収益物件の場合は「そのアパートがどの程度の収益を生み出しているか」も重要です。

主に確認されるのは次のような項目です。

  • 土地の立地・面積・形状
  • 建物の築年数・構造・状態
  • 現在の家賃収入
  • 入居率・空室率
  • 周辺の賃料相場
  • 年間の管理費・修繕費などの経費
  • 最寄り駅や交通アクセス
  • 今後の修繕リスク
  • 土地・建物の市場性

たとえば、同じ築20年のアパートでも、駅から近く安定した家賃収入がある物件と、空室が多く修繕費も高い物件では、買主が評価する価格は大きく異なります。

そのため、アパート売却では「建物が古いから安い」と単純に判断するのではなく、土地の価値と収益性の両面から査定することが重要です。

アパートを売却する方法は、大きく「仲介」と「買取」に分けられます。

仲介は、不動産会社に売却を依頼し、購入希望者を探してもらう方法です。
市場に広告を出して幅広い買主を探せるため、条件の合う買主が見つかれば、希望に近い価格で売却できる可能性があります。

一方で、買主を探す必要があるため、売却までに時間がかかることがあります。
また、内覧や問い合わせへの対応、価格交渉などが必要になるケースもあります。

買取は、不動産会社などの買主が直接アパートを購入する方法です。
買主を探すための販売活動が必要ないため、仲介と比較して短期間で売却しやすいことが特徴です。
「できるだけ早く売却したい」「空室が多い」「築古で仲介では売りにくそう」「売却を周囲に知られたくない」といったケースでは、買取が選択肢になることがあります。

ただし、買取価格は物件の再販売・運用などを考慮して決まるため、仲介での市場価格と異なる場合があります。

価格を重視するのか、スピードや売却の確実性を重視するのかを整理して、売却方法を選ぶことが重要です。

アパート売却では、売却価格がそのまま手元に残るわけではありません。
代表的な費用として、以下が挙げられます。

仲介会社を利用して売却した場合、仲介手数料が発生します。
金額は売買価格などによって異なるため、売却前に不動産会社へ確認しておきましょう。

印紙税

売買契約書には、契約金額に応じた印紙税がかかります。
不動産の譲渡に関する契約書については、一定の条件で軽減措置があります。
令和9年3月31日までに作成される一定の不動産売買契約書は、軽減税率の対象です。

アパートに金融機関の抵当権が設定されている場合、売却時に抹消登記が必要になることがあります。

物件によっては、測量費、解体費、残置物処分費、立退料などが発生する場合があります。
なお、土地や建物を売却するために直接かかった仲介手数料や印紙代、一定の立退料などは、譲渡費用として扱われます。

アパートを売却して利益が出た場合、原則として譲渡所得に対する税金を考える必要があります。
基本的な計算は、譲渡所得=売却価格-取得費-譲渡費用-特別控除額です。

ここで注意したいのが、アパートの建物部分です。
建物は、所有期間中の減価償却費相当額を差し引いて取得費を計算するため、購入したときの価格がそのまま取得費になるわけではありません。

さらに、所有期間によって税率が変わります。
売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超える場合は長期譲渡所得となり、所得税15%・住民税5%が基本となります。
復興特別所得税も加わります。

一方、所有期間が5年以下の場合は短期譲渡所得となり、所得税30%・住民税9%が基本となります。
こちらも復興特別所得税が加わります。

実際の税額は、取得費や売却時の費用、所有期間、適用可能な特例などによって変わるため、売却前に確認しておくことが大切です。

アパートは査定方法によって評価が変わることがあります。
土地・建物の市場価値だけでなく、家賃収入や入居率などの収益性を踏まえて評価できる会社に相談することが重要です。

「満室にしてから売却したほうが高く売れる」と考える方もいますが、必ずしもそうとは限りません。
空室を埋めるために賃料を下げたり、多額のリフォーム費用をかけたりすると、売却前の支出が大きくなるケースもあります。

売却を前提とするなら、募集条件を見直すことが売却価格にどの程度影響するのかを確認してから判断しましょう。

アパート売却では、リフォーム費用をかけた分だけ売却価格が上がるとは限りません。
特に大規模修繕や設備交換は高額になりやすいため、実施前に売却価格への影響を不動産会社へ確認することが重要です。

買主が投資家の場合、物件の収益性を判断するため、次のような資料が重要になります。

  • レントロール
  • 賃貸借契約書
  • 管理費・修繕費などの明細
  • 固定資産税・都市計画税の資料
  • 建物・設備の資料
  • 修繕履歴
  • ローン残高が分かる資料

資料が整理されていると、買主が物件を評価しやすくなり、売却交渉も進めやすくなります。

売主としては、できるだけ高く売りたいと考えるのが自然です。
しかし、希望価格だけを優先すると、問い合わせが少なくなり、売却期間が長期化する可能性があります。
重要なのは、市場で売れる価格を把握したうえで、販売価格を決めることです。

一般的な売却の流れは次のとおりです。

査定依頼
↓
査定価格・売却戦略の確認
↓
仲介・買取など売却方法を決定
↓
売却活動・買主探し
↓
購入申込・条件交渉
↓
売買契約
↓
決済・物件引渡し

売却方法によって流れや期間は異なります。
特に投資用アパートでは、買主が融資を利用するケースもあるため、購入申込後の融資審査などによってスケジュールが変わることがあります。

アパート売却で注意したいのは、査定価格だけを比較して不動産会社を決めることです。

高い査定額を提示されたからといって、その価格で実際に売却できるとは限りません。
不動産会社を選ぶ際は、「なぜその査定価格なのか」「どのような買主を想定しているのか」「仲介と買取のどちらが適しているのか」「売却までにどの程度の期間を想定しているのか」まで確認することが大切です。

また、築古・空室・家賃滞納・修繕リスクなど、物件のマイナス要素を隠して売却を進めるのも避けるべきです。
最初から物件の状況を正確に伝えることで、後のトラブルを防ぎやすくなります。

「築古だから売れない」「空室が多いから売れない」と考えてしまう方もいます。
しかし、アパートの価値は建物だけで決まるわけではありません。
土地の立地や面積、周辺の賃貸需要、現在の家賃水準、用途地域などによっては、築年数が古い物件でも購入を検討する投資家が存在します。

場合によっては、アパートとして継続して運用する以外に、土地としての価値や建て替えなどを含めて買主が検討することもあります。
そのため、売却を諦める前に、収益物件としての評価と土地としての評価の両面から査定を受けることが重要です。

アパート売却では、単純に「一番高い査定額」を選ぶのではなく、多角的に売却について確認することが重要です。

いくらなら現実的に売れるのか
どのような買主が対象になるのか
仲介と買取のどちらが適しているのか
売却にどの程度の期間が必要なのか
税金や諸費用を差し引くと手元にいくら残るのか

特に、ローン残債があるアパートや築古アパート、空室の多いアパート、相続したアパートなどは、一般的な住宅売却とは異なる判断が必要になる場合があります。

アパートの売却を考えているなら、最初に行いたいのが現在の市場価値を把握することです。

  • 現在いくらくらいで売却できるのか
  • ローン残債を返済できるのか
  • 売却した場合にいくら手元に残るのか
  • 仲介と買取のどちらが適しているのか
  • 売却までどの程度の期間が必要なのか

「まだ売ると決めていない」という段階でも、査定を受けることで具体的に考えられるようになります。

アパートは、物件ごとに収益性や土地の価値、修繕状況などが異なるため、机上の相場だけでは正確な判断が難しい不動産です。

アパート売却を検討している方は、まず物件の状況を確認したうえで、売却価格と売却方法について不動産会社へ相談することから始めましょう。


アパートのような投資用収益物件を売却するときは、出口戦略に強い不動産会社に相談するのがオススメです。

横浜市近郊の投資用不動産は『売却専門の不動産会社ジャンクション』へご相談ください。

辻 貴史

JUNXION Inc. 代表取締役 – 宅地建物取引士

有名不動産投資会社・大手不動産会社を経て、2019年に売却専門の不動産会社JUNXION Inc.を設立。
透明性が高いサービスは、横浜や東京などの首都圏を中心に不動産をもつ多くのオーナーや投資家から支持され、相談件数は年間1,000件を超える。

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