購入した会社で不動産を売却する?
「以前この不動産会社から家を購入したので、売却するときも同じ会社に頼もうと思っている」このように考える方は少なくありません。
購入時の担当者や会社を知っているため、手続きがスムーズになりそうですし、「購入した会社なら物件のことをよく分かっているのでは?」という安心感もあります。
一方で、購入した会社だからといって、必ずしも高く売れるとは限りません。
不動産売却では、査定価格、販売方法、購入希望者への広告、仲介と買取の違い、売却条件などを総合的に比較することが重要です。
この記事では、購入した会社に不動産売却を依頼するメリットと注意点、会社選びで確認すべきポイント、高く売るための方法について詳しく解説します。

結論:購入した会社に売却を依頼すること自体は問題ない
まず結論として、不動産を購入した会社に、その後の売却を依頼すること自体は問題ありません。
購入した会社であれば、過去の取引資料などが残っている可能性があり、物件について説明しやすいケースもあります。
また、購入時の担当者との関係が良好であれば、売却について相談しやすいというメリットもあります。
ただし、重要なのは、「購入した会社だから任せる」のではなく、「売却に強い会社かどうかを確認して決める」ということです。
不動産売却では、会社によって得意分野や販売戦略、買主の集め方などが異なります。
そのため、購入した会社だけに相談して、その査定額だけで売出価格を決めるのはおすすめできません。
購入した会社に売却を依頼するメリット
購入した会社に売却を依頼することには、いくつかのメリットがあります。
物件のことを説明しやすい
購入時から関係がある会社であれば、購入時の資料や物件情報などを確認しやすい点はメリットになります。。
- 購入時の販売資料が残っている
- リフォーム履歴を把握している
- 過去の契約内容を確認しやすい
- 担当者との意思疎通がしやすい
ただし、「物件を知っていること」と「高く売れること」は別問題です。
ここは非常に重要なポイントです。
相談や手続きがスムーズになりやすい
以前の担当者が在籍している場合、購入時からの経緯を一から説明する必要がないケースがあります。
「以前この会社から購入した」という安心感もあり、売却について相談しやすいでしょう。
初めて不動産を売却する方にとって、相談しやすいことは大きなメリットです。
購入後の変化を説明できる
- リフォームした
- 設備を交換した
- 間取りを変更した
- 建物を修繕した
購入後の変更があれば、売却時のアピール材料になる可能性があります。
ただし、リフォーム費用をそのまま売却価格に上乗せできるとは限りません。
そのため、「いくらかけたか」ではなく、「現在の市場でどの程度評価されるか」を確認することが重要です。
購入した会社に売却を依頼するときの5つの注意点
ここからが重要です。
購入した会社に売却を依頼する場合でも、以下の点は必ず確認しましょう。
注意点1:購入した会社=高く売れる会社とは限らない
不動産会社には、それぞれ得意分野があります。
- 賃貸が得意
- 新築販売が得意
- 不動産買取が得意
- 投資用不動産が得意
- 中古住宅の仲介が得意
- 相続物件の売却が得意
購入時に対応してもらった会社が、そのまま売却にも強いとは限りません。
特に「販売」と「売却仲介」では必要な営業活動が異なるため、現在の売却実績を確認することが大切です。
注意点2:査定額だけで会社を決めない
売却相談をすると、複数の会社から査定額が提示されることがあります。
ここで、「一番高い査定額を出した会社に依頼しよう」と考えるのも危険です。
査定価格は、必ずしも実際に売れる価格ではありません。
査定時には、「なぜこの価格なのか」「過去の成約事例はどうなっているのか」「どのくらいの期間で売れると想定しているのか」「売出価格を下げる場合、どのような判断をするのか」まで確認しましょう。
注意点3:仲介なのか買取なのかを確認する
購入した会社に売却を相談する場合、「仲介」と「買取」を混同しないことも重要です。
仲介とは
不動産会社が売主と買主の間に入り、購入希望者を探して売却する方法です。
一般的には、市場で購入希望者を探すため、買取と比べて高い価格で売却できる可能性があります。
一方で、買主が見つかるまで時間がかかることがあります。
買取とは
不動産会社自身が買主となって物件を購入する方法です。
買主を探す必要がないため、早期売却を希望する場合に向いています。
ただし、不動産会社は購入後の販売や保有コストなども考慮するため、一般的には市場で仲介する場合より売却価格が低くなる可能性があります。
「購入した会社に売る」のか、「購入した会社に仲介してもらう」のかを明確にしましょう。
この2つは全く意味が違います。
注意点4:1社だけでなく比較する
不動産売却では、購入した会社だけに相談して決める必要はありません。
むしろ、購入した会社+売却専門会社など、複数社に相談することをおすすめします。
比較するのは査定額だけではありません。
| 比較項目 | 確認するポイント |
|---|---|
| 査定価格 | 根拠のある価格か |
| 売却実績 | 類似物件の実績があるか |
| 販売戦略 | どのように購入希望者を集めるか |
| 担当者 | 売却について具体的な提案ができるか |
| 仲介・買取 | どちらを提案しているか |
| 売却期間 | 現実的な販売スケジュールか |
| 費用 | 仲介手数料などが明確か |
「いくらで査定したか」よりも、「その価格でどう売るのか」まで比較することが大切です。
注意点5:媒介契約をすぐに決めない
売却を依頼するときには、媒介契約を締結することがあります。
- 一般媒介契約
- 専任媒介契約
- 専属専任媒介契約
一般媒介契約は複数の不動産会社へ重ねて依頼できます。
一方、専任媒介契約では他の宅建業者への重ねての依頼ができず、専属専任媒介契約ではさらに自分で見つけた相手との契約もできない形になります。
国土交通省の標準媒介契約約款でも、この違いが定められています。
そのため、「以前購入した会社だから、とりあえず専任契約を結ぶ」という決め方は避けましょう。
まずは販売方法や査定根拠を確認してから、媒介契約を検討することが重要です。
「購入した会社に売却を依頼する」のと「他社に売却を依頼する」のはどちらがいい?
一概にどちらが正解とは言えません。
ポイントは、売却する物件に適した会社かどうかです。
購入した会社が、売却に強みを持っていれば依頼する選択肢は十分あります。
- 現在も地域の売却に強い
- 中古物件の販売実績が豊富
- 査定根拠を明確に説明できる
- 販売戦略を具体的に提示できる
- 売主の希望を聞いたうえで提案してくれる
反対に、購入時は良かったものの、現在の売却実績が少なかったり、査定根拠が曖昧だったりするのであれば、他社も比較すべきです。
「購入した会社だから安心」で決めるのは危険?
「昔から付き合いがあるから」という理由だけで売却会社を決めるのはおすすめできません。
不動産売却では、数十万円ではなく、場合によっては数百万円以上の差が生じることがあります。
だからこそ、人間関係ではなく、売却条件で比較することが重要です。
信頼できる会社であれば、他社と比較することを嫌がるのではなく、「なぜこの価格なのか」「どのような販売方法なのか」を具体的に説明してくれるはずです。
購入した会社に「買取」を依頼する場合の注意点
「購入した会社がそのまま買ってくれるなら、簡単そう」と考える方もいます。
確かに買取は、一般の買主を探す必要がないため、早く売却しやすいというメリットがあります。
ただし、提示された買取価格が市場価格と比べて適正かは必ず確認してください。
おすすめなのは、「買取価格」と「仲介で売った場合の想定価格」の両方を比較することです。
もちろん、売却期間や物件状態などによって適切な選択は変わります。
重要なのは、価格だけでなく、時間・手間・費用を含めて比較することです。
購入した会社以外にも査定を依頼したほうがいい理由
売却価格を決めるときは、複数の会社から意見を聞くことをおすすめします。
理由は、同じ物件でも不動産会社によって査定価格や売却戦略が異なることがあるからです。
例えば、A社「3,200万円」B社「3,450万円」C社「3,600万円」という査定になった場合、単純に3,600万円の会社を選ぶのではなく、「なぜ3,600万円なのか?」を確認してください。
近隣の成約事例や物件の状態、市場動向などを踏まえた説明が重要です。
不動産を高く売るために重要なのは「会社選び」
不動産売却では、売出価格だけを高く設定すればいいわけではありません。
実際の売却では、査定 → 売出価格の決定 → 広告・販売活動 → 内見 → 価格交渉 → 契約 → 引渡しという流れになります。
どこか一つがうまくいかないと、売却期間が長期化する可能性があります。
そのため、「高い査定額」ではなく、「どうすれば最終的な手取り額を増やせるか」という視点で会社を比較することが大切です。
仲介手数料も確認しよう
仲介で不動産を売却する場合、不動産会社へ仲介手数料を支払うことがあります。
宅建業者が受け取れる報酬には上限が定められています。
国土交通省も、宅建業者が売買の媒介・代理で受け取れる報酬について上限を設けていることを示しています。
そのため、売却価格だけではなく、仲介手数料などの諸費用を差し引いた「最終的な手取り額」で比較することが重要です。
売却すると税金がかかる場合もある
不動産を売却したとき、売却価格そのものに税金がかかるわけではありません。
基本的には、譲渡価額から取得費と譲渡費用などを差し引いて譲渡所得を計算します。
購入時の売買契約書や領収書など、取得費を確認できる書類は大切に保管しておきましょう。
また、マイホームなど一定の要件を満たす場合には、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。
税金については、売却時期や所有期間、物件の利用状況などによって扱いが変わるため、事前に確認しておくことをおすすめします。
購入した会社に売却を依頼する前に確認したいチェックリスト
売却相談をする前に、次の項目を確認してみましょう。
- 現在の中古不動産の売却実績があるか
- 類似物件を最近いくらで売却しているか
- 査定価格の根拠を説明できるか
- 仲介と買取のどちらを提案しているか
- 売却までの期間はどの程度を想定しているか
- どのような広告・販売活動を行うのか
- 仲介手数料はいくらか
- 媒介契約の種類を理解しているか
- 他社との比較を嫌がらないか
これらを確認するだけでも、会社選びの判断材料になります。
購入した会社より「売却専門会社」が向いているケース
次のような方は、購入した会社だけでなく、売却を専門に扱う不動産会社にも相談する価値があります。
「できるだけ高く売りたい」
「購入した会社の査定価格が適正なのか分からない」
「半年以内など、売却時期の希望がある」
「仲介と買取のどちらがいいか分からない」
「以前購入した会社とは別の会社にも比較してほしい」
特に、「査定額が妥当なのか確認したい」という場合は、第三者の査定を受けることが有効です。
まとめ|購入した会社だからこそ、他社と比較してから決める
不動産を売却するとき、購入した会社にそのまま相談することは問題ありません。
むしろ、購入時から付き合いがあり、物件について把握していることはメリットになる場合があります。
しかし、「購入した会社だから高く売れる」とは限りません。
大切なのは、購入した会社を含めて複数の会社を比較し、査定価格・販売戦略・売却実績・仲介手数料・売却期間などを総合的に判断することです。
特に、「仲介」と「買取」では売却価格や売却方法が大きく異なるため、どちらを提案されているのかを必ず確認しましょう。
不動産売却では、最初の会社選びが最終的な売却価格や手取り額を左右することがあります。
「購入した会社に任せて大丈夫なのか?」と少しでも迷っているなら、まずは現在の不動産価格を第三者に査定してもらい、比較するところから始めるのがおすすめです。
ジャンクションでは、現在の市場価格を踏まえた査定だけでなく、「どのくらいの価格なら現実的に売れるのか」比較しながら、売主様に合った売却方法をご提案します。
「購入した会社から査定を受けたけれど、この価格でいいのか分からない」「他社の査定と比較したい」「できるだけ高く売却したい」という方も、まずはお気軽にご相談ください。
不動産売却は会社の選び方で結果が変わります。
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