マンション査定の評価ポイント
マンション査定の評価方法は評点の加算によりますが、売れるマンションの高評価ポイントからマンション査定のポイントを解説します。
マンションの資産価値は築年数の経過と共に徐々に下がるのが一般的ですが、一定の条件を満たす希少価値が高いマンションでは資産価値を維持もしくは上昇することがあります。マンション査定で、どのようなポイントが高評価となるのか確認しましょう。
マンションの立地
最寄り駅からの距離
一般的に徒歩10分以内が理想。徒歩15分を上限と考える方が多い。駅からの所要時間は中古マンション販売サイトなどで比較検討する代表的な条件で、駅から離れるほど購入検討者が減る。中長期的に共働き世帯が増加し続けている状況では最寄り駅からの距離を重視する傾向は今後もより強まる見込み。
閑静な住宅街
静かな住宅街での暮らしの快適さは、交通量の多い幹線道路沿いや繁華街に面したマンションに住んだことがある方であれば住環境の大切さは外せないポイントでありプラスαの魅力となる。一方で、「大型商業施設」「駅直結」などの条件に当てはまる都市型マンションも生活利便性のバランスから高い付加価値がつく。
角住戸
角住戸とはマンションの同一フロア内で端に位置する住戸。独立性が高くなるため人気が高く、マンション内でも希少性の高さから付加価値を見込める。
角住戸は2方向・3方向の方角に面しているため窓の数が多い部屋が多く、日当りや風通しを重視する方に好印象のポイント。
所在階
上層階ほど値崩れしにくいが、周辺環境や眺望によっても変わる。重要なのは周辺のビルやマンションといった建物で日照や眺望。日当りと眺望をクリアしていれば階数によって売却時に不利になるということはなく、眺望が良くないマンションでも、圧迫感がなく、日当りがあれば問題なく売却できる。
方角・方位
資産性の面では基本的に日当りの良い南向きが有利。北向きの住戸も、眺望やルーフバルコニー等のプラス要因があると評価は高くなる。タワーマンション等の大規模マンションでは北向きの住戸であっても陽当りによる室温の上昇やインテリアの日焼けを防ぐ目的で好まれる方が多い特徴がある。
眺望
所在階や方角に関係なく購入希望者へアピールできる特徴は眺望。
東京タワーやスカイツリー、富士山、海、花火、夜景といった眺望は希少性が高いことを伝えやすい特徴です。眺望を重視する購入希望者も少なくない。近隣の建物が視界に入らないなども大切な眺望といえる。
マンション構造・規模
間取り・広さ
「3LDK以上の間取りが人気」というのは過去の話。近年では部屋数よりもリビングのゆとりを重視する方が増え、専有面積に対して狭い部屋が多い間取りは敬遠される。家族構成が変わった時に間取りを変更することもできるため2LDKや1LDKなどの広さを感じる間取りも共働き・シニア世帯の新たなニーズ。
耐震構造
マンション購入検討者は震災への備えや、家族の安全やマンションという資産を守り続けられるかどうかが大きな関心事。マンションの被害を軽減する耐震構造(制震・免震構造)を望む方が多い。日本は地震大国ということもあり、マンションの安全性確保と備えは不可欠であり最大の付加価値。
総戸数
基本的に総戸数が多いほど共用施設やサービスが充実するため、規模が大きいマンションは売れやすい。躯体の堅牢さや商業施設の併設など、大規模マンションならではの生活環境づくりも中古市場では評価されるポイント。ただし「使わない施設が多い」「管理総会がまとまりづらい」などの問題も。
二重床・二重天井
コンクリート(躯体)と室内の天井・床に空間があり、防音性が高い二重床・二重天井。
新規にリフォームしようとする高額な二重床・二重天井も、分譲時から仕様のマンションは、天井裏や床下の空間で設備配管を動かせるので、将来の間取り変更に柔軟に対応できる。
築年数
建築技術や住宅設備などは日進月歩で進化するため中古市場では新しいマンションほど高値で取引される傾向がある。
一方で、新耐震基準に見直された1981年以降のマンションや、住環境や生活利便性など好条件のマンションであれば築年数が古くても資産価値を高く維持する場合も。
アウトフレーム工法
室内にデッドスペースができやすい柱や梁を、バルコニーや共用廊下などの室外側へ移動することで、室内を広く使えるアウトフレーム工法。有効面積が広いだけでなく、リフォーム時に柱や梁を考慮する必要が無いのも特徴。アウトフレーム工法で施工されているマンションはアピールできるメリット。
マンション設備・施設
24時間有人管理
防犯面での安心感はもとより設備類の不具合など即対応してもらえる点でも人気がある。単身の場合でも管理員や警備員が常駐しているとセキュリティー面で安心であり、深夜でも人の往来が活発な地域など防犯対策の重要性が高いエリアではセキュリティーを考慮し24時間有人管理は付加価値。
バルコニーや専用庭
バルコニーや専用庭、屋上などを求める方の数は増加傾向。植物を育てたい、花火大会を鑑賞したい、などの需要から専用庭、ワイドスパン・ルーフバルコニーがある住戸は希少価値が高い。一階の住戸も外へ出やすさや、下階への音を気にしなくていいためシニア世代や小さなお子様がいるファミリー層に人気。
マンション敷地内に駐車場がある
マンション敷地内駐車場は収容可能台数が十分確保されているかが重要なポイント。待ち時間や車種制限など機械式立体駐車場のデメリットを意識して平置き駐車場を希望する方が多い。マイカーが日常の足になる方は平置き駐車場を、週末に買い物やレジャーに出かけるという方は機械式駐車場を好まれる。
マンション周辺施設
大型商業施設が近くにある
さまざまな店舗が入った大型商業施設がマンションの近隣にあれば生活圏がコンパクトになり便利。老後の備えとして、クルマが必要ない利便性など、人生100年時代に長く暮らすことを考える方も少なくない。大型商業施設と一体的に開発されたマンションは中古市場でも人気が落ちづらい特徴がある。
大きな病院が近くにある
診療科や医療スタッフが多い大きな病院が近隣にあれば心強いため、小さな子供がいるファミリー層やシニア層から人気がある。少子高齢化でシニア層は増加すため売却時には一定以上のニーズを期待できる。ただし「小さなクリニックの方が待ち時間が少ない」「救急車の出入りが多く音が気になる」という声も。
学区
公立の小学校や中学校の学区は住所によって決まるため、マンションの学区はファミリー層には重要なポイント。また、高校や大学への通学ができるエリア内と判断されることも子育て世代には魅力的なマンションに映る。有名私立までアクセスが良い場合にも、同様に売却時の強みと捉えることができる。
その他、マンション高評価のポイント
- 収納が多い
- 最上階
- 広い専用庭付き住戸
- ルーフバルコニー付き住戸
- ベンチを置けるワイドスパンバルコニー
- 24時間ゴミ出し可
- 共用施設の充実度
- 大きな公園や庭園に隣接
- 子育て環境の充実
- 通勤・通学に便利な駅近
マンション査定は立地や棟内での部屋位置、マンションの構造や施設、周辺環境や利便性が高評価のポイントに挙げられますが、マンション室内の状態が査定に最も大きな影響があります。ただし、室内が傷や汚れていても一定の資産価値は担保されているのもマンションの特徴です。
売却をお考えでしたら、適正な評価をできる不動産会社へマンション査定を依頼するのがおすすめです。
ここまで「マンション査定の評価ポイント」をご紹介してきましたが評価基準は多岐に渡ります。
マンション査定では、室内の状態の調査はもちろんのこと、新築マンションの供給状況や分譲価格などの市場動向を含めて査定算出します。
より詳しく査定内容や査定結果を知りたい場合には、信頼できる不動産会社にマンション査定を依頼しましょう。
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