横浜市旭区のマンション相場の推移

横浜市旭区のマンションを売却するときに役立つマンション価格相場の推移を分かりやすく解説します。

マンションや戸建などの不動産は世の中のほとんどの方にとって一生に一度の買物ですが、親から子や孫へと相続された不動産もあれば、結婚や子供が増えたなどの家族構成の変化を機に不動産の買い替えや、移住・転勤で状況が変わったことに伴い不動産が不要資産となり、マンションや戸建・土地を売却することは珍しくありません。
中でもマンションを売却するときに気になる『売り時はいつなのか?』について、損をしないためにも考えてみましょう。

横浜市旭区の不動産市場の特徴

横浜の地域情報や特徴から、どのような不動産事情を持った街なのか見ていきましょう。

横浜の多彩な魅力

横浜は江戸時代末期にペリーが来航して日米修好通商条約を締結し神奈川港が開かれるまで、細々と漁業を営む村でした。神奈川港が開かれて貿易が盛んになってからは多くの外国人が横浜に住居を構え、日本人居住地としても高級住宅街として発展することになります。主要貿易港で外国との窓口である横浜は文明開化の中心となり、日本初のガス灯、近代街路樹や鉄橋が整備されました。その後、関東大震災や第二次世界大戦で甚大な被害を受けるも、1960年代からの都市計画プロジェクトで大成長を遂げました。
横浜といえば横浜港周辺が観光地として全国に知られ、超高層ビルの横浜ランドマークタワーやクイーンズスクエアなどの複合商業施設でショッピングを楽しむこともできます。2000年代から開発が続くみなとみらいエリアには国内外問わず本社や支社を置く大手企業も増加しています。また、金沢方面には八景島シーパラダイスや金沢文庫、湾岸エリアは日本の産業を支える工業の街、横浜の内陸エリアでは広大な丘陵地に開発された住宅街など様々な顔を持っていることも横浜の魅力だと言るでしょう。横浜の丘陵地を開発して作られた住宅街では坂道が多いのも特徴です。

東京のベッドタウン「横浜」として発展

横浜市は大阪市や名古屋市を抑えて東京以外で一番人口の多い市です。横浜に歴史と魅力があることに加えて、東京へのアクセスの良さからベッドタウンとして人気なのがその理由でしょう。東京近郊には、他にさいたま市や千葉市といったベッドタウンがありますが、その中でも東京駅、品川駅、渋谷駅など東京都心へのアクセスの良さは横浜が群を抜き、横浜駅から東京駅まで26分で移動できます(横浜〜品川間は17分)。
横浜市の中心と言える横浜駅は日本でも有数のターミナル駅で、JR湘南新宿ライン・東海道線・横須賀線・京浜東北線・横浜線・東急東横線・京急線・相鉄本線・みなとみらい線・ブルーライン・成田エクスプレスが通っていて、都心だけではなく湘南方面や成田空港・羽田空港、横浜から西日本への玄関口として東海道新幹線の停車駅である新横浜駅にも一本でアクセスできます。

住みたい街(駅)ランキング3年連続1位

リクルート住まいカンパニーによる関東圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県)に居住する20〜49歳の7,000人を対象に実施された「住みたい街ランキング 関東版」では、横浜が2018〜2020年の3年連続で1位に選ばれています。

横浜市の行政区 – 18区

横浜市は18の行政区に分かれています。

横浜市の行政区
青葉区|旭区|泉|磯子区|神奈川区|金沢区|港南区|港北区|栄区|瀬谷区|都筑区|鶴見区|戸塚区|中区|西区|保土ケ谷区|緑区|南区

横浜市旭区の魅力

旭区は横浜市の西部に位置し、主に川沿いの低地エリアと丘陵エリアに分けられます。市街化調整区域が約4割を占めており、横浜動物の森公園(よこはま動物園「ズーラシア」)などの大規模公園やに豊かな自然が残っています。

旭区の主要商業・エリア
ジョイナステラス二俣川|ココロット鶴ヶ峰|mioka|よこはま動物園ズーラシア|里山ガーデン|こども自然公園(大池公園)

旭区の路線・駅
相鉄線 鶴ケ峰駅|二俣川駅|希望ヶ丘駅|下永谷駅
いずみ野線 二俣川駅|南万騎が原駅

横浜市旭区の地価相場

横浜市旭区でマンションや戸建などの不動産を新築する時、購入価格に大きく影響するのが土地の価格(地価)です。
まずは横浜市旭区の地価がどのように推移しているのか神奈川県の地価調査・地価公示のデータを基に調べてみましょう。

地価調査とは

国土利用計画法施行令第9条の規定に基づき、都道府県知事が、毎年7月1日時点における基準地の正常な価格を9月に公表しているものです。

この基準地価格は、公示価格(次項「地価公示とは」参照)とともに、一般の土地取引価格の指標や公共事業用地の取得価格算定の規準として利用されています。

地価公示とは

地価公示法に基づき、国土交通省の土地鑑定委員会が、適正な地価の形成に寄与するために、毎年1月1日時点における標準地の正常な価格を3月に公示しているものです。

横浜市旭区の地価平均価格の推移

横浜市旭区の地価は立地によって違うため、住宅地と商業地の地価をそれぞれ平均した価格の推移を見ていきましょう。

横浜市旭区の地価平均価格 売却 仲介 買取 junxion ジャンクション

神奈川県公式サイト「かながわ地価レポート」より作成

横浜市旭区の住宅地では駅からのアクセスや買い物などの生活利便性が良い立地の地価が高くなる傾向があり、商業地では駅から近い立地や再開発が進む立地ほど地価が高い傾向があります。
商業地の中でも需要が集中し、希少性が高い土地価格は爆発的に上昇するため平均価格を押し上げいることが分かります。
住宅地の地価は比較的安定していますが、商業地の地価が変動するのに合わせて微動しおり、それぞれのエリアで地価平均価格の推移は異なりますが、上昇や下降のタイミングには一致が見られます。

横浜市旭区の土地について

前項では土地について住宅地と商業地に分けていますが、都市における土地利用は住居・商業・工業といった効率的な生活・労働環境を整えるため都市計画で住宅地・商業地・工業地などの種類に区分し、これを「用途地域」として定めています。

用途地域

第一種低層住居専用地域

低層住宅のための地域です。
小規模なお店や事務所をかねた住宅や、小中学校などが建てられます。

第二種低層住居専用地域

主に低層住宅のための地域です。
小中学校などのほか、150㎡までの一定のお店などが建てられます。

第一種中高層住居専用地域

中高層住宅のための地域です。
病院や大学、500㎡までの一定のお店などが建てられます。

第二種中高層住居専用地域

主に中高層住宅のための地域です。
病院や大学、1,500㎡までの一定のお店や事務所などの利便施設が建てられます。

第一種住居地域

住居の環境を守るための地域です。
3,000㎡までの店舗、事務所、ホテルなどが建てられます。

第二種住居地域

主に住居の環境を守るための地域です。
店舗、事務所、ホテル、カラオケボックスなどが建てられます。

準住居地域

道路の沿道において、自動車関連施設などの立地と、これと調和した住居の環境を保護するための地域です。

近隣商業地域

日用品の買物などをするための地域。
住宅や店舗のほかに小規模の工場も建てられます。

商業地域

銀行、映画館、飲食店、百貨店などが集まる地域です。
住宅や小規模の工場も建てられます。

準工業地域

軽工業の工場やサービス施設等の地域。
危険性、環境悪化が大きい工場のほかは、ほとんど建てられます。

工業地域

どんな工場でも建てられる地域です。
住宅やお店は建てられますが、学校、病院、ホテルなどは建てられません。

工業専用地域

工場のための地域です。
住宅、お店、学校、病院、ホテルなどは建てられません。

用途地域における建て方のルール

用途地域が指定されている地域では、土地利用に応じた環境の確保が図るため、建築物の用途の制限にあわせて建築物の建て方のルールが定められています。

例えば、土地の面積と建物の床の面積の比率(容積率)や、道路の幅に対する建物の高さなどのルールがあります。

用途地域によって土地に建てられる建物の規模に制限がかけられているため、商業地など需要があるのに建てられる面積が少ないエリア売却市場に出てこない人気エリアなどは競争状態が生まれ希少価値が高まったときに地価は上がります。

住宅地の戸建や土地を売る場合には、地価相場が安定しているため、売り時については深く考える必要はありません。
土地の場合には固定資産税などのランニングコストの発生、それに加え戸建の場合には建物の老朽化を防ぐメンテナンス費用などが発生するため、売り時を待つよりも売却期間にゆとりのあるスケジュールを組んで売り出した方が良いでしょう。

それでは、マンションの売り時についてはどうでしょうか。

横浜の新築分譲マンション価格相場

横浜のマンション相場が上がっていると言われる昨今では、マンションの価格が下落する前に高値で売り抜けたいと多くの売主様が考えています。横浜にご所有のマンション売却を検討している方のために「売り時はいつなのか」、横浜のマンション売却相場を多角的に解説します。

横浜市で新築分譲されたマンション価格の推移を価格と面積から見ていきましょう。

新築分譲マンション平均価格の推移

横浜市の新築分譲マンション平均価格は、日銀の異次元金融緩和の発表と東京オリンピック2020開催が決定した2013年(平成25年)を境に急上昇しています。

横浜市の新築分譲マンション平均価格の推移 売却 仲介 買取 junxion ジャンクション

横浜市公式サイト「住宅市場に見る最近の傾向」より作成

日銀の異次元金融緩和で住宅ローンが低金利になったことに加えて、東京オリンピック開催に伴う関連施設(競技場・ホテル・インフラなどを含む)の建設ラッシュで建築費用や人件費が高騰し、都心を中心に爆発的に上昇した新築分譲マンションの価格が、横浜市の新築分譲マンションの価格にも影響しています。

新築分譲マンション平均面積の推移

横浜市で新築分譲されたマンションの平均面積は、2003年の79.8㎡(約24坪)をピークに減少傾向にあり、近年では70㎡(約20坪)前後で推移しています。

横浜市の新築分譲マンション平均面積の推移 売却 仲介 買取 junxion ジャンクション

横浜市公式サイト「住宅市場に見る最近の傾向」より作成

横浜市は東京のベッドタウンであるため、快適な住環境を維持するためにも面積の増減は少ないことが分かりますが、新築分譲マンションの平均価格と平均面積の推移を比較すると、2000年代前半では広い面積を安く買えていたことが分かります。

新築分譲マンション平均坪単価

横浜市で新築分譲されたマンションの価格と面積の平均値から算出した平均坪単価を見ていきましょう。
価格と坪単価の推移は比例していますが、1990年(バブル期)の1坪/310万円前後から2004年(景気低迷)に底値の1坪/165万円前後まで下落し、オリンピック開催決定後の2017年に1坪/300万円弱まで高騰しています。

横浜市の新築分譲マンション平均坪単価の推移 売却 仲介 買取 junxion ジャンクション

横浜市公式サイト「住宅市場に見る最近の傾向」より作成

注目すべきはオリンピック開催決定後に新築分譲マンションの平均価格は4,000万円台前半から6,500万円前後まで急上昇しましたが、平均面積については縮小傾向で横這いしている点です。つまり同面積でも坪単価が上がり平均価格が上昇しているという事になります。
新築分譲マンション平均価格と土地価格を比較すると、バブル崩壊前後や景気低迷期は比例していますが、東京オリンピックの開催が決定した2013年(平成25年)を境に土地価格の上昇に比べて新築分譲マンション価格は急上昇しており、いかに東京オリンピック開催に伴う関連施設(競技場・ホテル・インフラなどを含む)の建設ラッシュで建築費用や人件費が高騰し、都心の新築分譲マンション価格の上昇が横浜市の新築分譲マンションの価格に影響しているかが分かります。

マンションの価値は購入時期によって違う

バブル崩壊前後

  • 価格
  • 面積
  • 坪単価

希少価値の高い立地を押さえていることが多い

景気低迷期

  • 価格
  • 面積
  • 坪単価

広い面積を安く買えている場合、売却益が期待できるが立地による

異次元の金融緩和以降

  • 価格
  • 面積
  • 坪単価

開発によって住環境が変化した立地の場合には需要が集中も

新築分譲マンション「価格」「面積」「坪単価」の平均値の推移から、マンションの価値は時期によって変動している事が分かります。
新築分譲マンションを購入するときに限らず中古マンションを売却するときにも、このような世界経済・日本経済の変化による価値変動の影響を大きく受けます。

経済年表

横浜の不動産価格に影響する経済の流れを振り返ってみましょう。

経済年表 横浜 売却 仲介 買取 junxion ジャンクション

日本経済の出来事には世界経済が影響していますが、近年では2013年の東京オリンピック2020開催決定と日銀の異次元金融緩和が現在に至るまで不動産価格を大幅に上昇させることになります。東京オリンピック開催に伴う関連施設(競技場・ホテル・インフラなどを含む)の建設ラッシュで建築費用や人件費の高騰については前述しましたが、更に不動産価格が上昇した要因に日銀の異次元金融緩和による住宅ローンの低金利が挙げられます。

住宅ローン金利の推移

不動産を売却するときには購入者側の事情も関係しますが、中でも住宅ローンの金利が大きく影響します。
マンションや戸建・土地を購入する時の住宅ローン金利の推移を見ていきましょう。

住宅ローン金利の推移

不動産を購入する時に住宅ローンの金利が高ければ借りられる額は少なくなり、金利が低ければ借りられる額は多くなります。つまり、住宅ローン金利が低ければ低いほど不動産の購入層は増えることを意味し、低金利の時期には買う・売るの両方で価格が上がりやすいということです。

住宅ローン金利の推移 売却 仲介 買取 junxion ジャンクション

住宅金融支援機構【フラット35】「民間金融機関の住宅ローン金利推移(変動金利等)」より

この住宅ローン低金利は日銀が金融緩和を発表した1999年から量的緩和策が解除される2006年まで、2008年のリーマン・ショックを挟み、日銀が異次元の金融緩和を発表した2013年から現在に至るまで、過去に例を見ない低水準で長期間推移しています。

住宅ローン金利が決まる仕組み

住宅ローン金利は『変動金利』と『固定金利』で違いがあります。仕組みの詳細を理解する必要はありませんが、「景気が上向けば金利が上がる」「景気が悪ければ金利は下がる」のが基本です。

変動金利

変動金利の水準は、「無担保コールレート(オーバーナイト物)」によって推移します。簡単にいえば、日銀による金利政策によって変わる金利です。現在は、「異次元」といわれる金融緩和政策が継続しているため、変動金利水準が低いということです。

固定金利

固定金利の水準は、「新発10年物国債」の金利が基準となります。新発10年物国債のような長期の金利が影響を受けるのは、物価やインフレなどの将来予測。現在、金融緩和政策によって長期国債の金利上昇が収まるように誘導しています。

金融緩和による低金利でマンション価格が値上り

新築マンション価格の高騰には様々な理由がありますが、日銀の金融緩和の影響で住宅ローンが超低金利で借りやすいため新築マンションへの需要が高まった事があげられます。
デベロッパーの都合で新築マンションの価格を値上げしても、購入層(買える人)が少なければ次第に価格は下がってきます。しかし、低金利で借りられる額が増えたことが購入層を押し上げ、新築分譲マンション価格は高騰しています。この低金利によって新築分譲マンションの値上がりの影響で中古マンションの値段も上がるため、売却をする売主にとっても良い影響があると言えます。

例)35年ローンで月々の支払いが12万円の場合
・金利2.0%: 借り入れ総額 3,622万円
・金利0.5%: 借り入れ総額 4,622万円(+27%UP!)

横浜市旭区の中古マンション価格相場

横浜の中古マンション相場は、東日本レインズのデータによると日銀の金融緩和発表(2013年1月)以降、新築分譲マンション価格の上昇に引き上げられる形で中古マンション価格は2020年までの7年間で30%以上も大きく上昇しました。

横浜市旭区の中古マンション価格が上がった5つの理由

(1)経済状況による高騰
  • 日銀:異次元の金融緩和
    • 住宅ローン最低金利
    • 購入者の借入最大額が増加
    • 地価の上昇
    • 新築分譲マンション価格の上昇
  • 東京オリンピック2020開催決定
    • 建設費・人件費の高騰
    • 新築分譲マンション価格の更なる上昇

住宅ローンが低金利だと、月々の支払いが同額でも、より多くの金額を借りられます。低金利であれば年収が変わらなくても高額な借入が可能となり、低金利に後押しされた多くの人が高価格帯の新築マンションを購入することから競争状態が生まれ、新築マンション価格は高騰しました。更に東京オリンピック開催へ向け関連施設を建築するために高騰した建設費・人件費も、新築分譲マンション価格をバブル期と同じ水準まで高騰させている要因です。
それに伴い、新築では手に入らない立地の希少価値の高い中古マンションも高騰しています。

(2)横浜の住宅(マンション・戸建)の需給バランスが価格へ影響

横浜といえば港町や商業地域の印象がありますが、横浜の大部分は東京のベッドタウンとして発展しました。
ベッドタウンとして発展したエリアでは戸建の件数が圧倒的に多く人気がありますが、港町・商業地域として発展したエリアではマンションが多い特徴があります。

ベッドタウンエリア
・駅前の商業エリアを除き戸建が人気
(新築戸建が価格を牽引)

港町/商業地域エリア
・戸建が少なくマンションが人気
(新築マンションが価格を牽引)

戸建に住みたい場合は既に建っている建売住宅や中古物件を購入するか、土地(空き地・古屋付き土地)を購入して上物を建てるか選択肢が多いのに対して、マンションに住みたい場合には新築分譲マンションと中古マンションしか選択肢がありません。
横浜ではマンションの建築に規制エリアを設けているため、新築マンションの供給が少ないことで中古マンションが持つ立地などの希少性が高まり価格が高騰しています。

(3)横浜の将来を見据えたマンション開発規制

横浜は住宅地として人気が高いため、マンション建設に多くの規制を設けています。例えば西区みなとみらい周辺には大きな空地が残っていますが、横浜市が規制緩和しない限り新築マンションを建設できなくなっています。これは、横浜の居住地としての人気の高さゆえのことで、規制しないと街中にマンションが乱立してしまうことを警戒してのことです。また、大規模なマンションが一部のエリアに集中して建設されると、周辺エリアを含めて不動産相場が一様に下落する恐れがあるため需給バランスを注視しながらコントロールしていると言えます。

(4)住みたい街としての人気が中古マンション価格の下支え

横浜は住みたい街として人気があるため、他のエリアよりも中古マンションの需要が高く売れています。東京のマンション価格が高騰しているため希望物件が見つからない購入希望者の多くが都内から横浜を含むエリアまで購入希望エリアを広げているのも横浜の中古マンション価格が高騰している一つの要因です。
ただ、住みたい街としてランキング上位に横浜が入る理由には、都内へのアクセスの良さがあげられるため、ターミナル駅から遠い立地や駅まで苦労する坂道が多いエリアは敬遠される傾向があります。

(5)横浜市の人口増加による競争状態

横浜市の人口は、1960年代から40年間で約2倍となり、2013年に370万人、2019年には過去最高の373万人に達しました。横浜市は東京都区部に次ぐ人口の多い市、日本第2の都市となっています。
近年、横浜市の不動産を購入された方であれば、人口増加による既存住宅の獲得競争が価格の高騰へ影響していることは身を持って体感されたかと存じます。

横浜のマンション相場の見通し

横浜のマンション価格は2013年の東京オリンピック開催決定と日銀の金融緩和以降、大きく値上がりしました。
しかし、長期的にはマンション価格は下落すると予想されています。

東京オリンピック問題

2021年に予定されている東京オリンピック開催に伴い、オリンピック関連施設(競技場・ホテル・インフラなどを含む)の建設ラッシュで、建築費用や人件費が高くなっています。こうした流れの中で、都心を中心にマンションの価格も上昇を続けており、2018年9月に発表された都道府県基準地価では、1991年以来27年振りに日本全国の平均で地価が0.1%上昇しています。1991年振りと言うと、まさにバブル期以来のことです。現在のマンション市場はマンションバブルと揶揄されることも多く、「いつはじけるか」に注目が集まっていますが、東京オリンピック開催に伴う建設ラッシュには区切りがついており、不動産価格におけるオリンピック景気は既に終息したといえ、マンション価格は下落する可能性が高まっています。

オリンピック景気の行方

オリンピックは開催に向けて景気が良くなり、終わると景気が冷めるのが一般的ですが、1964年に行われた1回目の東京オリンピック時には、オリンピック後一時的な不況になるものの、その後持ち直し、1970年代にまで続く好景気(いざなぎ景気)となりました。また、2012年に行われたロンドンオリンピックでは、世界不況に陥ったリーマンショックからまだ立ち直っていなかったとはいえ、オリンピックの行われた翌年2013年には不動産価格、取引量ともに上昇を見せ、取引量は39%もの上昇を見せています。

コロナ終息後の景気感

コロナの感染拡大が無ければ2020年に東京オリンピックが予定通り開催されていました。
オリンピック関連施設の建築ラッシュには区切りがついており、2021年時点ではオリンピック特需による新築マンションの高騰に関連性はほとんどありませんが、今度はコロナ感染拡大に伴う各国の金融緩和で株式市場に流れ込んだ多額の資金によって『金余りが発生している』とする見方もあり、オリンピック開催後の景気よりもコロナ終息後の景気感に注目が集まっています。

コロナ禍の経済対策

オリンピック開催後、コロナ終息後もそのままマンション価格は上昇を続ける可能性はありますが、それはその時にならないと誰にも分かりません。新築マンション価格を押し上げたオリンピック景気は既に区切りがついており、コロナ終息後の景気動向は不透明です。コロナ禍での経済対策が不動産価格へどのように影響するか注視する必要があります。

日銀の金融政策

気になるのは「日銀の異次元金融緩和による住宅ローン低金利がいつまで続くのか」ということですが、2020年のコロナウイルス感染拡大で日銀は大規模な金融政策に乗り出し株価はバブル期以降の最高値を日々更新しています。景気が下向きのときには金利は下がり、借入額が増えることから購入希望者も増えることは前述した通りですが、この金融政策によって金余りが発生し実体経済との乖離はあるものの、「景気が上向き」だと日銀が判断すれば金融緩和を解除し、住宅ローン金利も段階的に上がってくることになります。
住宅ローン金利が上がると年収に対して借入できる額が減るため、高騰していた価格帯で買うことができる購入層の減少や、購入意欲の減退や買い控えが起こり、今まで高騰していたマンション価格は大幅に下落します。
過去には2006年に日銀が量的緩和を解除し段階的に金利を上げている最中、2008年にリーマンショックが起こり不動産価格が下落しました。
また、既に住宅ローンを利用してマンションを購入していても、変動金利の5年ごとの見直しで支払総額が増えることで、支払いが滞ってしまい任意売却・競売となって売りに出されるマンションが少なからず中古市場に増えるでしょう。

マンション供給戸数の推移とストック戸数

横浜の新築分譲マンション供給戸数は2003年と2008年の約12万戸をピークに縮小傾向で、2018年に新築分譲されたマンションは約4万戸となっており、新築分譲マンションの建設が大幅に減っている事が分かります。
同時に、横浜で新築分譲されたマンションの戸数を積み上げていくと、1989年の12万戸から2018年には64万戸を超え、マンションストック数は5倍以上に増加しています。

横浜市のマンション供給戸数の推移 売却 仲介 買取 junxion ジャンクション

横浜市公式サイト「マンションストックの状況」より作成

2020年には神奈川県下の27万戸以上が築40年超

2022年時点で神奈川県で27万戸超のマンションが築40年を超えます。マンションは築40年を超えると、所有者の高齢化や建物の老朽化で修繕費の負担増などの問題が現れ、売りに出される中古マンションの増加が予想されます。
年齢別人口によると、神奈川県に限らずマンションを購入する世代(30〜44才)は減り、マンションを売却する世代(65才以上)は増え続けます。長期的には中古マンションを売る人が増え、買う人は減るため、中古マンション価格は下がると予想されます。
また、築年数が古いマンションでは住宅ローンが使えない金融機関も増えているため、買える人が「現金を持っている人」に限られてしまうこともマンション価格が下落する要因でしょう。

横浜市の人口推移

横浜市の人口は、1960年代から40年間で約2倍となり、著しい増加を示しました。その後の伸びは次第に緩やかになりましたが、2013年に370万人、2019年には過去最高の373万人に達し、東京都区部に次ぐ日本第2の都市となっています。

横浜市が発表した「横浜市の将来人口推計」では、373万人を記録した2019年を人口ピークとして45年後の2065年には約70万人減の300万人前後まで人口が減少するといった予想されています。65歳以上の人が占める割合は2019年の人口ピーク時で24.8%、2065年では35.6%と予測されており、より高齢化が進みます。

横浜市の世代別人口推移の予想 売却 仲介 買取 junxion ジャンクション

横浜市公式サイト「横浜市将来人口推計」「横浜市内人口の推移」より作成

横浜市の将来人口推計を世代別に分けてみると、少子高齢化がより深刻になることは間違いないでしょう。注目すべきは、マンションや戸建といった居住用不動産を積極的に購入する世代の減少が顕著である点です。80歳までに完済が必要である住宅ローンを利用する世代を甘く見積もって20〜49歳としても、2015年の150万人から2065年の95万人と35%以上も減少するのです。男女混合の予測数なので単純計算でその半数以下まで住宅ローンを利用する世帯は減少するという事です。

横浜市旭区では「2000年頃を人口ピークに人口の減少が始まっている」との推計結果を発表しています。

住宅ローン利用世代の所得上昇、住宅ローンのマイナス金利(借りたらお金を貰える)などの要因がない限り、不動産を購入する人は年々減り続け、新築マンションや新築戸建の価格は安くなり、中古の不動産価格も新築価格に引きづられて下降の一途を辿るでしょう。

横浜市18区人口ランキング

横浜市が発表している人口統計や指標を基に、横浜市各区の人口密度や世帯数、高齢化率を調べてみましょう。
高齢化率が低い区から高い区の順となっています。※高齢化率とは人口に対して65歳以上が占める割合です。

順位名称人口面積人口密度世帯数高齢化率
1都筑区212,642人27.88㎢7,627.0483,925世帯17.3%
2西区103,985人6.98㎢14,987.5655,811世帯19.7%
3港北区353,620人31.37㎢11,272.55170,825世帯19.8%
4鶴見区292,975人32.38㎢9,048.02140,329世帯21.2%
5青葉区310,387人35.06㎢8,853.02129,589世帯21.4%
6神奈川区245,036人23.59㎢10,387.28126,093世帯21.9%
7中区149,910人21.07㎢7,114.8581,445世帯23.4%
8緑区182,495人25.42㎢7,179.1878,135世帯23.7%
9戸塚区280,733人35.70㎢7,863.66119,663世帯25.2%
10保土ケ谷区205,939人21.81㎢9,442.4196,671世帯26.3%
11南区195,482人12.63㎢15,477.5999,863世帯26.9%
12磯子区166,347人19.02㎢8,745.8977,059世帯27.3%
13瀬谷区122,004人17.11㎢7,130.5651,426世帯27.6%
14泉区151,830人23.56㎢6,444.3962,339世帯28.2%
15港南区213,751人19.86㎢10,762.8994,026世帯28.4%
16旭区245,127人32.78㎢7,477.94106,227世帯29.1%
17金沢区198,054人30.68㎢6,455.4788,473世帯29.4%
18栄区119,612人18.55㎢6,448.0851,457世帯30.8%
横浜市18区の高齢化率

横浜市公式サイト「横浜市の主な指標」「年齢別の人口」より作成

横浜市各区によって人口と面積からなる人口密度に違いはありますが、人口に対して65歳以上が占める割合を示す高齢化率から、区によっては既に高齢化が進行していることが分かります。行政が何らかの施策を打たなければ高齢化率が高い区では人口の減少による空き家の増加などの問題が浮き彫りとなってくるでしょう。

横浜市旭区でも老年人口(65 歳以上)の急速な増加が予想されています。
既に旭区内人口に対して65 歳以上人口が29%まで増加している高齢化率は、2035年には38.1%まで上昇すると予測されています。

長期的には人口の減少による空き家の増加は元より、居住用不動産の購入層の人口減少、若年層の収入減少などの理由から、不動産価格は下落していくものと予測されます。
売り出されたマンションが増える中古市場では、「現金がある」「金利が高くても住宅ローンを利用する」といった買主に限られるため、競合となる物件が何らかの理由で安ければ適正価格で売り出しても売れないという事が起こり、売れるまでの順番待ちとなってしまうでしょう。
不動産の売買は売りたい人と買いたい人がいて成立しますが、買いたい人が増えて価格が高騰するのとは逆に、売りたい人が増えた場合には価格は下落します。そうなった場合、購入価格や築年数などの資産価値から算出した適正価格の変動とは関係なく、買う人が見つからず売れなければ、価格帯を変えて買える人を増やすために価格を下げる以外に方法は無いということになります。

横浜市旭区のマンションの売り時

ここまで地価や新築マンション価格などの推移データを基に横浜市旭区のマンションの売り時について検証してきました。
横浜市旭区のマンション価格は2013年から日銀の異次元金融緩和による住宅ローン低金利と東京オリンピック2020開催の建設ラッシュや、2019年に人口ピークを迎えた横浜市の人口増加に支えられて高騰していましたが、今後の横浜市旭区のマンション売却相場では下記の懸念が挙げられます。

  • オリンピック景気の終息
  • 住宅ローン金利の利上げ
  • 少子高齢化・人口減少に伴う住宅需要の縮小

横浜市旭区のマンションは既に売り時のピークを迎えています。

そもそも不動産の価値は土地の価格によるところが大きく、地価が大幅に上昇しない限り新築のマンションや戸建は経年によって建物の資産価値は減少するため購入時の価格より売却価格は下がることが一般的です。それでも購入価格を維持していたり購入時を超える売却価格、購入時から少しの値下がりで売却できるということ自体が「マンションバブル」であり、横浜市旭区のマンションは売り時といえます。
住宅ローンの低金利が続く限りマンション価格は更に上昇する可能性もありますが、それは商業地の中でも局地的に希少性が高いマンションに限定され、オリンピック景気の終息と人口減少に伴う住宅需要の縮小で、マンション価格の下落は近い将来に高い確率で起こりえます。
国や地方行政によって何らかの施策が打たれる可能性に多いに期待したいところですが、現時点ではマンション価格に効果がある施策はないため、「マンションバブルがはじける前に売却しておこう」と判断するのも賢明な判断でしょう。

横浜市旭区の不動産を売却する時の注意点

最後に、横浜市旭区の不動産を売却する方法や注意点について解説をしていきます。

横浜市旭区の不動産価格相場の推移から、横浜市旭区全体の動向は分かっても、ご所有の不動産相場がどのように推移しているかまでは分かりません。その理由は、不動産ひとつひとつ立地や状態が違い、周辺環境にも影響を受けて相場が変わるからです。特に中古マンション価格は、リフォームやリノベーションといった修繕状態によって相場の中で異なる値動きをしています。
横浜市旭区でマンションや戸建などの不動産を売却したいと考えている方はまずは価格査定を依頼しましょう。当社では原則無料で不動産査定を行なっております。

仲介で不動産を売却する流れを確認する

不動産仲介とは不動産の売却(購入)を仲介会社へ依頼して不動産を売る(買う)ことです。
仲介会社へ不動産の売却を依頼する場合、仲介会社がどのような販売戦略を持って売却活動をおこなってくれるのか不明な点も多く不安を感じるものです。安心できる仲介会社へ不動産の売却を任せるためにも、仲介による不動産売却の流れを把握する事は大切なポイントです。仲介会社へ不動産売却を依頼し、一般の購入希望者へ売却した場合の仲介の流れを確認してみましょう。

詳しくは【仲介による不動産売却の流れ・お金のこと】をご覧ください。

査定価格で売れるとは限らない

不動産売却の最初のステップとなる査定依頼。査定額が高い不動産会社と媒介契約を結びたくなりますが、査定価格は「その価格で売れることを約束した価格ではない」ということを忘れないでください。不動産会社のなかには媒介契約のために、わざと相場より高めの査定額を提示することもあるようです。このような根拠の無い査定をする不動産会社が査定価格で売却してくれる保証はありません。高い査定額を鵜吞みにして売りだしても、相場より高いために購入希望者の目に留まらず、なかなか買い手がつかない「売れ残り物件」として時間だけが過ぎていくリスクも。横浜エリアに強い不動産会社であれば相場の状況なども把握しており、より高値での査定価格をつけてくれる可能性もありますが、不動産の状況によって物件価値は大きく変動するため、しっかりと不動産価値を見極めてくれる不動産会社に相談するようにしましょう。適正な査定価格を把握し、不自然な査定額を出した不動産会社は避けるのが売却の基本です。

詳しくは【査定価格と売却価格の違い】をご覧ください。

信頼できる不動産会社を選ぶ

家の売却を依頼する不動産会社といっても、大手から中小規模の会社まで様々です。また「マンションより戸建てが得意」「都心よりも郊外を中心に扱っている」など、それぞれに特徴があります。オーナーが売りたい物件の種別やエリアが得意で、売却実績もある不動産会社を選ぶようにしましょう。調べることはなかなか難しいのですが、査定時に売却実績を尋ねてみたり、会社のWebサイトから傾向を見てみたりすることで、ある程度把握することが可能です。売りたい不動産を得意としている会社を選ぶことが、高価売却における一つのポイントだといえます。

詳しくは【売却を成功させる不動産会社の選び方】をご覧ください。

売却に強い不動産会社の戦略

不動産を売却する時、査定価格が正しいことは大前提ですが、できるだけ高く売る為には売却するための戦略が必要です。媒介契約を結んで売主様は売却を開始したつもりでも、不動産会社が売却活動を積極的に行っていなければ、いつまで経っても売れることはありません。不動産の価値を追求するためには「探している顧客がいる」といった狭い範囲ではなく、購入を考えている全ての方に売却情報を届けられる売却戦略を持っているかを必ず確認しましょう。

詳しくは【魅力を伝える広告と販売図面】をご覧ください。

売却は売主様との二人三脚

居住中のマンションや戸建の売却活動で、購入希望者の内覧は避けて通ることはできません。購入希望者にとっては室内を確認する以外にも、生活を想像して購入の意思決定をするため内覧は重要なステップです。売主にとっても内覧に訪れて貰えるタイミングは最も売却の可能性が高くなります。購入希望者へ良い印象を持って貰えるように、事前準備を進めましょう。売却のために内覧のポイントをお伝えするのも不動産会社の大切な仕事です。

詳しくは【買主に好印象の内覧ポイント】をご覧ください。

売買契約後にも注意は必要

売買契約が決まってほっと一安心、というわけではなく売買契約後にも思わぬ落とし穴が存在しています。まず、契約破棄にはお金がかかります。契約が成立すると、買主から売主に手付金を支払います。通常、手付金は売買価格の10%程度です。買主のほうから契約を解除したい場合は、この手付金を放棄することで解約できます。一方、売主都合により契約を解除する場合は、手付金の2倍の額を支払います。双方が契約の破棄を考えていなかった場合にも、買主がローン審査に落ちれば契約は白紙になります。また、不動産売買に際して、売主には契約不適合責任(旧 瑕疵担保責任)が付くため、引き渡した物件に不具合が見つかったら、そのことを知らなかったとしても、修繕に相当する費用を支払わなければなりません。契約に詳しい優秀な担当者のサポートが安全な不動産売却への近道です。


横浜市旭区のマンションの売り時について、旭区の不動産事情をはじめ、地価・新築マンション価格の相場の情報や、住宅ローン金利の推移、横浜市の人口統計など最新の経済情報から解説しました。横浜市旭区のマンションを売るタイミング、相場については様々な見方があるため、マンション売却を検討されている方への分析結果からの見解としてご参考として頂ければ幸いです。

オーナーに喜ばれる5つの理由|横浜の不動産売却専門企業 株式会社JUNXION ジャンクション 仲介 買取

オーナーに喜ばれる5つの理由

不動産売却専門企業 JUNXION Inc.の特徴

無料 不動産査定・売却のご相談|横浜の不動産売却専門企業 株式会社JUNXION ジャンクション 仲介 買取

不動産査定・売却のご相談

不動産の査定・売却のご相談は無料です。お気軽にご相談ください。